キューブドラフト 化け物デッキ同士の対決

2020/06/20、晴れる屋名古屋店で伝説の戦いが繰り広げられた。

 フォーマットはキューブドラフト。通常の構築やパックドラフトとは異なったセンスが要求される。

 そんな繊細さが要求されるフォーマットで見事なデッキを作り上げた二人の激戦をお届けしたい。

 一人はシモカワベ。元東海王の実力者であり無類のアグロ好きとしても知られる。

しかしキューブにおいては純粋なアグロは敬遠されがちだ。そんな彼が今回作り上げたのは、コンボ+アグロのハイブリットデッキ。そう赤黒リアニメイトアグロである。

 

モカワベ 赤黒リアニメイトアグロ

f:id:kh2013pp:20200620212755j:plain

 

 一見コンボの中にアグロを混ぜ込む矛盾をはらんでいるようにも見える。しかしそこは元東海王、それぞれのカードの役割をはっきりとさせ、戦いに挑む。

 

 迎え撃つはかとう。今回のキューブドラフトの作成者でもある。

 プールの選定に約3か月かけ、どのアーキタイプが最も優れているかを研究し続けてきた男だ。

 そんな彼がくみ上げたのはジェスカイ奇跡。

 

かとう ジェスカイ奇跡

f:id:kh2013pp:20200620212834j:plain

 

 レガシーで禁止されている【師範の占い独楽】のピックに成功。レガシーにおいても結果を残し続けているアーキタイプを選択した。一見フェッチランドなどが取れていないようにも見え、また、PW、打消しなどがないようにも見える。並みの使い手では扱いきれないデッキだ。しかし、製作者なりの考えがあってのことだろう。

  さて、ドラフト巧者の二人がくみ上げた、想像もつかないデッキのマッチについて語って行こう。

 Game1を赤黒リアニアグロのアグロ部分で勝利したしもかわべ。

f:id:kh2013pp:20200621193715j:plain(しもかわべはこいつのテキストを知らなかった)

 リアニメイト部分を見せないことでGame2への布石を打つ。

 

 しかしGame2、かとうの必殺PW、太陽の勇者エルズペスがさく裂する。

f:id:kh2013pp:20200621210456j:plain(かとうはこいつのトークンが出る数を2匹と勘違いしていた)

 このPWを前に地上が膠着したしもかわべ、納墓で墓所タイタンを墓地に置くが、結局リアニメイトを行うことなく敗北。

 決着は第三ラウンドに持ち越されることとなった。

 

 Game3

 先手はしもかわべ。血に染まりし勇者によるロケットスタート。また次のターンには墓所這い、墓所破りを追加する。これに対しかとうは独楽を置くのみ。盤面は2ターン目にしてしもかわべの独壇場となりつつあった。

 その後かとうは4ターン目のフェロキドンに対し、呪文捕らえをキャスト。手札に眠る必殺のPW、王家の跡継ぎをどこかで出しなんとか奇跡誘発させたい構えだ。

f:id:kh2013pp:20200621211135j:plain(こいつの+1は1ドロー1ディスだ。間違えてはいけない)

 しかし墓所這い、血に染まりし勇者によるクロックが止まらない。

 これに対しかとうは仕方なく拘留代理人を出すも返しのターン、アン一門の壊し屋が追加され盤上は完全にしもかわべの手中となる。ライフはもはや10を切っている。

 

 かとうに残された道はただ一つ、奇跡を誘発させるしかない。

 残されたターンはあとわずか。

 ラストターン、祈るように1マナを払いデッキの上から三枚を見るかとう。

 

 

 

 

 そして、栄光ある0-3を回避したのはしもかわべとなった。

 

 Congratulations‼ しもかわべ! 最後の最後までリアニメイト部分はでてこなかった。墓所破りのディスカードで再活性、納墓などが捨てられていた。彼はこの行動を「コンボ」と呼んでいたが、どの部分がコンボなのか、どのような効果があるのかは不明のままであった。

 

 ちなみにかとうはこの後順調に負け、無事0-3となった。

 この負けを糧としぜひ次回は躍進してほしい。